2022/10/28 18:30
お取り扱いブランドのひとつである【4'33】。
これはライフスタイルショップをオープンする原点となった、私たちのブランドです。
今日は、私たちのブランドについてお話をしたいと思います。
さらっと書くつもりが、想いが募りすぎて長くなってしまいました…
私たちのブランドに興味を持ってくださったら、この先を読んでいただけるとうれしいです。
Chapter1:Start
2020年に世界が大きな脅威に遭遇してから、私たちのライフスタイルは劇的に変化しました。
会社に行って仕事をすること、娯楽を楽しむこと、人と会ったり食事をすること、こういった日常は当たり前ではなくなり、仕事・娯楽・休息・家族との時間・ひとりの時間…いろいろな時間を家の中で過ごすようになりましたね。
息苦しさや不安・葛藤などを抱えて過ごしていた中で、私たちは「どのような環境であっても、私たちは日常を生き生きと過ごす権利があるし、豊かに過ごすための方法を考えればいいんだ」と気付きました。
マスクを着けなければいけないなら、おしゃれで気分が高まるアイテムを着ければいい。
家の中で過ごす時間が長いのならば、家で過ごす時間がおもしろくなるアイテムを使えば楽しい時間になるのでは。
家族と過ごす時間が増えたのなら、家族に「ステキ」と思ってもらえるようなアイテムを着たら、お互いにハッピーになれるんじゃないか。
そんな思いから私たちは、日常生活で最も身近なアイテムである”服”づくりへの挑戦を始めました。
服には不思議な魔法のようなものがあります。
アイロンをかけたシャツを着れば自然と背筋が伸び、気に入った服を着ていると高揚感に包まれ、大事な予定の時には奮発した服を着たくなったり、逆に着古した服を着ているとだらりと過ごしたり…
服は着る人のモチベーションや過ごし方に大きな影響を与えてくれるアイテムです。
だからこそ、家を中心とした暮らしになった現代のライフスタイルに合い、着ている人の気持ちを高めてくれる服を作りたいと考えました。
Chapter2:Encounter
そんな私たちのサポートをしてくれる縫製メーカーさんとの出会いが、更に大きなきっかけをくれました。
創業1929年の超老舗メーカーさんですが、私たちのような誕生したてのブランドにも快く手を差し伸べてくださいました。
そこで担当になってくれたのは若くエネルギッシュでチャーミングな女性です。
ブランドに寄り添って一緒に試行錯誤し、より良いアイテムになることを一番に考えてサポートしてくれる心強いパートナーです。
彼女にサポートをしてもらう中で、今の縫製業界の深刻な状況を知ることができました。
日本には素晴らしい技術を持った縫製職人がたくさんいましたが、海外で安価に大量生産されるようになったことで職人が減り、高齢化し、苦しい状況に立たされていること。
更に昨今の円安が影響して海外で作られていたものが国内に流れ、安価での生産を求められたりと、苦しい状況は改善されていないこと。
(きっとこの状況はほんの一部に過ぎず、他にも様々な要因や課題があると思います)。
この状況を知れたことで、安価な生地で大量に生産できる海外の工場ではなく、理想とするアイテムに合った生地を使い、私たちの想いを受け取り形にしてくれる、優れた技術を持った日本の縫製工場に力になってもらおうと考えました。
私たちの力は微々たるものですが、「良いものを得るためにそれ相応の対価を払うこと、 それによって、素晴らしい技術や技術者たちが継承されていくこと」を、服づくりを通して応援していきたいと思っています。
Chapter3:Naming
私たちの想いを背負ってくれるブランド名にはとても悩みました。
世の中には安価で手に入るトレンドの服を揃えたブランドがたくさんあります。
でも、私たちはそれを提供したいわけではなく、大きな変化を迎えたこの時代に、新しいライフスタイルを提案するブランドになりたいのです。
そんなことを考えていた時に偶然知った「4分33秒」という楽曲。
アメリカの音楽家ジョン・ケージが作曲したこの曲は、4分33秒間、無音なのです。
音楽の常識を覆し、また、新しい音楽の捉え方を表現したこの楽曲に勇気や共感を得られたような気がして、私たちの決意を表す意味でこの楽曲から4'33(ヨンプンサンジュウサンビョウ)というブランド名に決定しました。
Chapter4:From now on
4'33は誕生したばかりです。
私たちは、着ている人が日常を少しでも楽しく、豊かに過ごせるアイテムを届けること、そして、日本の優れた技術が継承されていくことを心に、服づくりをしていきたいと考えています。
これから少しずつアイテムを増やしていきますので、4'33を愛していただけたらうれしいです。
はたして、ここまで読んでくださった方はいるのでしょうか…?
あまりの長さにちょっと不安ではありますが、いつかどこかで誰かが読んでくださり、何かを感じていただけることを願っています。